旬感・千年北海道

青函トンネルを抜けて広がる、北の9都な物語

『禅燈寺』には意外な逸話が

『禅燈寺』には意外な逸話が

【訪問日:2012/12/21】
鉄道ファンの間では有名らしいお寺ですが、それだけではないでしょ、ということで住職にお話を伺ってきました。寺院建立の経緯は上記説明文を読んで頂くとして、二層形式の楼門は道南では珍しい形式なんだそうです。大正7年に建立後、傷みが激しくなったので一昨年頃に楼門と仁王像を改修しました。その際、例えば仁王像は塗料の塗り重ねが繰り返されたことにより、仁王像の手の爪などが見えない、という状態だったため、建立当初の姿に復旧しようとしたんだそうです。ですが設計図が無い、資料も無いしで大層困ったそうですが、古い檀家さんから話を聴いたり、道内の写真家が持っていた古い写真を偶然から手に入れたりして、昔に近い形に復元しました。特に仁王像の復元では、わざわざ京都で復元作業をしたそうです。ネットで「禅燈寺」と画像検索すると分かるのですが、ずいぶん色鮮やかな仁王像が出てきます。これは永い間に繰り返された修復で当初の色彩が失われてしまったものです。これを復元したら、現在のように落ち着いた色彩になりました。住職は「昔の通りに復元できたのは、たまたま昔の写真が見つかったからで、これも仏様のお導き」と感謝していました。

この禅燈寺は、山形県鶴岡市にある「善寶寺」の末寺で、曹洞宗のお寺です。ですが善寶寺の流れを汲んでいることもあり、祈祷寺としての性格を併せ持っています。本堂の隣りには龍神も祀っている小さなお堂もあります。「何やらパワースポットみたいですね」と感想を漏らすと、住職が龍を象徴する蛇にまつわる逸話、と言うよりも「伝奇」でしょうか。色々と話してくれました。は虫類が苦手な人もいると思いますので、ここには書きません。是非、木古内に来て頂いて、住職とのんびりおしゃべりしてみて下さい。本堂の隣りにある龍神堂には、伝奇の証拠もお供えされており、実際に見ることもできますよ。

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