【訪問記:2013/6/23】
福島町千軒地区に在住の「森の名人」笹島さんと晩春の大千軒岳に登ってきました。今回は中級コースとされる千軒コースを登るので、まずは国道228号から7km程進んだ先の”奥二股登山口”を目指します。登山口は広場になっており、車が十数台停められるスペースがありました。まずは知内川の河原沿いの登山道を歩き標高を少しずつ上げていきます。 登山口から50分程の”広川原”と呼ばれる地点からは急な登りになり、道が一部崩れている地点もあるので要注意です。さらに50分進むと、ちょっと開けた地点に出ました。岩の上に白い十字架が建っています。
ここは”金山番所”と呼ばれる地点で、江戸初期の金山採掘時代に番所がありました。その後、採掘夫でもあった隠れキリシタンが処刑されますが、正確な処刑地点が分からないため、採掘を象徴するこの金山番所に十字架を立て、毎年7月にミサが行われているそうです。ここから15分程で”千軒銀座”に出ます。展望が無い森の中ですが、登りが続いていたので、格好の休憩地点です。 ここからはさらに急な登りになり、80分程進むと背の高い樹木がなくなり、十字架の建った”千軒平”に出ました。
この日は天候が良く、津軽海峡はもちろん、遠く函館の市街地まで見渡すことができました。直線距離で約55kmも離れた五稜郭タワーまで見えたほどの展望です。ただし周囲に木が無いため風が強いです。またこの付近は”お花畑”と呼ばれ、春や秋にはここから頂上付近までの一帯を花が埋め尽くすそうです。ここから30分程をかけて頂上に到達。ふもとから、男性の通常の体力なら4時間弱とされていますが、今回は男女混合パーティーで5時間強かかりました。 花の咲く季節と紅葉の季節に再挑戦したくなるほど、頂上付近のロケーションが見事な山でした。
また、頂上直下には年中枯れることのない水場があり、”千軒清水”と呼ばれています。ここで水を補給して下りに備えるのが定番だそうですが、笹島さんは小さめのザックから1.5Lのペットボトルを何本も取り出して注水していました。家でお飲みになるそうです。もう結構なお年のはずですが、重いペットボトルを何本も背負ってひょいひょいと下って行くのですから、物凄い体力ですね。脱帽しました!
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