旬感・千年北海道

青函トンネルを抜けて広がる、北の9都な物語

知内町の新スポット『新幹線展望塔』で珍しい瞬間に遭遇!

【訪問日2016.11.24】

2016年3月26日に開業した北海道新幹線。まだ新青森駅~新函館駅間のみと走行距離がそれほど長くないことと、トンネル区間が多いことから、走行する新幹線はやぶさの勇姿を手軽に見れるスポットは意外と少なかったりします。

そんな状況の中、知内町内の「道の駅しりうち」の店舗に併設する形で『新幹線展望塔』が11月21日にオープンしました。

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手前右側の建物が「道の駅しりうち」の店舗、左奥が『新幹線展望塔』です。旧JR知内駅の跡地に位置しています。

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高さが約14mあり、展望フロアまではエレベーターか階段で昇ります。展望フロアからさらに上の屋上にも出れますが、こちらは階段のみです。

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1階部分にはここ専用のスタンプが備え付けられていました。専用の用紙もあります。良いサービスですね。

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この日は関係者向けの観光スポット紹介ツアーに混ぜてもらって行きましたが、参加者さん達は雪の降る中でも迷わず屋上へ。線路に隣接して建てられているので、展望塔を昇ると斜め上方向から見下ろす感じになります。

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写真の構図が悪く分かりにくいかもしれませんが、レールが3本あります。手前側(外側)に1本と奥側(内側)に2本です。普通は2本で十分なはずですが、なぜ3本あるのか。それがこの地点に展望スポットを新設した理由に大きく関わってきます。

昭和63年に開通した青函トンネルは、在来線と貨物線が走行していました。将来を見越して新幹線も通れるように設計されてはいましたが、さすがに複々線化できる程の巨大なトンネルにはできず、上り下り1本ずつとなる複線に合わせた直径でトンネルが掘削されたのです。

そのため北海道新幹線が通るようになると、今度は2本のレールの間隔が問題となります。(在来線は廃止されたので除くとして)貨物線と新幹線とでは2本のレールの間隔が異なるのです。貨物線が狭く(狭軌)、新幹線が広く(標準軌)という具合に。だけれども青函トンネル内とその前後区間は複線(上り下り1セットずつ)の広さしかないため、貨物線と新幹線が同じレールを通るしかありません。

その解決策として、上の写真のように、進行方向に向かって右側のレールを2本に増やし、内側を貨物線、外側を新幹線が使うことにしました。向かって左側の共通して使うレールと合わせ、一方向で3本のレールを敷くことになります。これを「三線軌条」と呼びます。

この線軌条は全国でもかなり珍しいというのがポイントです。普通は新幹線は専用の線路を使いますからね。この線軌条が現在使用されているのは、秋田新幹線、京急、箱根登山鉄道、そしてここ北海道新幹線の一部の4ヶ所のみです。

この三線軌条を新幹線が走行する姿を近くで見れるというだけでも珍しいスポットと言えるのですが、さらにもう一つ特長があります。

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上の写真は屋上から木古内駅方面を撮影したものですが、三線軌条が複線化された真ん中の部分の外側に、さらにレールが2本ずつ敷かれているのが分かるでしょうか。これは数年前まで存在した知内駅や知内信号場(現在の湯の里知内信号場)の成り立ちとも関わってくるのですが、簡単に言うと貨物線などが待避するための副線がこの外側のレールです。

そして先程述べたもう一つの特長とは、1日3回だけ新幹線と貨物線が信号場ですれ違う様子を見れる、というものです。信号場でのすれ違いは日本でここだけだそうですよ。

ただし、貨物線はダイヤの予測が難しいらしく、タイミングよく新幹線と貨物線を同時に見える時刻を特定することが困難なのだそうです。

とは言え、知内町ではがんばって通過予想時刻の一覧表を作成してくれました。こちらのページ(外部リンク:知内町役場HP)内のPDFファイルをご覧ください。新幹線展望塔の見学可能時間なども記載されていますので、行く前には是非ご覧ください。

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そしてこの写真、線路に向かって左方向が新青森駅方面です。奥に青函トンネル出口があるのが分かりますか?

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カメラをズームすると、青函トンネルの出口がよく見えます。

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そうこうしている内に新幹線がやって来ました。東京行きです。この写真ですと右下から左上へ向かって結構な速さで走行しています。

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走り去る新幹線の向かう先をよく見てみると.....ん? 何かがこちらへ向かってきた? もしや!?

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慌ててズームすると、新幹線が向かう先に、こちらへ近付く貨物線が見えました。ちょっと遠いですが、新幹線と貨物線がすれ違う様子が見れる!ラッキー!

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ちょうど並んだあたりを撮影できました。

hp_20161126_shinkansen13一瞬のすれ違いでした。雪が降り続く悪条件の最中でしたが、なかなか珍しい瞬間を見れて満足です。

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改めて、新幹線展望塔の位置関係を。撮影しているのが展望塔の屋上で、手前の白い建物が道の駅の店舗2階部分。右奥が駐車場とトイレと、その奥側に日本で最も古いお墓のモニュメント。ちょうどギリギリ写らなかった写真の右側が国道228号です。

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新幹線を見た後は、もちろん道の駅で知内ならではの商品をショッピング。

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私が密かにリピート購入しているのがこちらの『知内ニラクッキー』。知内町特産のニラを生地に練り込んだクッキーです。食べた後、あのニラの香りが漂ってきて「爽やか~」って感じです。ちょっと面白いお土産品にもなるのではないでしょうか。

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